差額管理の進め方

B2B営業チームの目標管理には「差額管理」方式がお勧めです

ここでいうB2B営業とは、小売業への卸売りや製造業への部品・材料の供給ビジネスのこと。

これらのビジネスは、いわゆる「プル販売(受注型営業)」の傾向が強く、営業部員が期初に立てた目標通りに販売することはなかなか難しいものがあります。
それは、景気や流行の変化に伴って、小売業の仕入れマインドや製造業の生産計画も変化するからです。
卸先が「売れない」と思うものや、メーカーの生産に必要ないものを売ることはできません。

営業部員とマネージャのミッション

そんな中でも、営業部員は「顧客ごとの目標」を達成しようと、「個人的な努力」を続けているのです。
一方で営業マネージャは、自分が担当する営業チームに割り当てられた「チーム合計目標」を達成するという、最も重要なミッションを負っています。

ミッション達成のための差額管理

そこで「差額管理」です。ここでいう差額管理は、チーム合計目標をターゲットにします。
すなわち「チーム合計目標と実績見込みとの間に不足がある場合、チームみんなの力でその差額を補てんしよう」というものです。

ターゲット設定

この場合、顧客ごとの目標値にはあまりこだわりません。「売れそうな顧客」を選んでターゲットに設定し、その顧客に対しては、担当者だけではなく「チーム全員」で拡販策と目標額を議論して決めていきます。
いうまでもなく、ターゲット顧客は現在の実績上位の顧客中心に選定するほうが効率的でしょう。(ただし顧客との間で特別な契約・計画があるものは、そちらの達成が最優先です)

リーダーの役割

さて、ここまで来たら、この「差額管理はチームマネージャがリードしていくべき仕事」であることがお分りですね。
チーム担当の重点顧客の中からターゲット顧客を選定して拡販策を展開するのは、チームリーダーが主導する方がうまくいきます。
そしてリーダーは、これをチームのみんなが協力して進めることができるように、ターゲット顧客に関する情報共有や、現状分析・拡販策立案などの手順を整理して、グループ討議を指導していくのです。

目標達成

このようにすると、まず、担当部員が一人で拡販策を考えることから解放されて、チームみんなの知恵と情報を結集する環境が生まれます。
また、担当者個々に任された目標管理によって、チーム合計の目標管理が「成り行き任せ」になってしまうことを防ぐことができるようになるでしょう。
現状の目標管理について、マネージャや経営者がよく口にする、この2つの課題が、差額管理によって解決に向かいます。

まとめ

では、この差額管理をどのように実践すればよいでしょうか。 ここからは「チーム全員で行う差額管理」を進めていくための要件を列挙していきます。

  1. 「作戦本部」は、チームマネージャが主導する「グループミーティング」です。
    ここを、みんなが情報を共有し、知恵を出し合う場とします。
  2. 差額管理の対象顧客は、チームが担当する「重要顧客」を中心にします。
    拡販活動による大きな効果が見込めるのは、実績上位の顧客です。
    これについては、対象顧客の選定方法を提案していきます。
  3. マネージャは、チーム合計目標に対する「挽回すべき差額」を常に意識しましょう。
    「差額」を意識した目標管理表を作りましょう。
  4. ターゲット顧客が決まったら、販売内容の現状分析です。
    販売データをフル活用しましょう。そのための「分析ストーリー」があります。
  5. 拡販策は、各部員の成功事例と知恵を絞ったディスカッションです。
    先人・先輩の知恵を借りるための、チェックシートも活用します。
  6. 最後にチームのアクションリストと、顧客目線での提案書を作成しましょう。

以後、これを進めるための具体的なチーム運営方法について述べていきます。